梅こらむ

2017/08/11

奇跡の水から生まれた、なまみずようかん

とろんと瑞々しく、口に入れた瞬間にふわっと溶けて、小豆の風味が濃厚に広がる……。この新食感と豊かな味わいで大人気の「なまみずようかん」。今回は、その美味しさの理由をご紹介します。

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埼玉は秩父に連なる深き山々。清らかな大血川のせせらぎと鳥のさえずりが聴こえるなかで、ひんやりと澄んだ空気が私たちを包みます。その地下、秩父古生層と呼ばれる地層に眠る、1億数千年以上も昔にできた岩盤の中を、悠久のときをかけて流れて磨かれた水。これが、実はなまみずようかんの美味しさを飛躍的に高めている「古代水」です。

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古代水は、硬度4.5の超軟水で、ひと口飲むだけで誰もが驚くなめらかさ。現地の地質はミネラルが豊富な石灰岩が多いため、これだけ硬度の低い水は大変珍しいとされています。
また、古代水はメタケイ酸イオンなどを含む、温泉に近い水質。地下水と鉱泉水が自然にブレンドされているのです。
つまり古代水は、いくつもの偶然が重なった「奇跡の水」なのです。

この古代水を販売する秩父源流水社の内藤貫治会長は、その水脈を発見した当時のことをこう語ります。
「事前に緻密な地質調査を行い、有望な場所を莫大なコストをかけて何カ所も掘ったのですが、ずっと何も出なかったんです。異常に固い岩盤にぶち当たって掘削用の機材が何度も壊れたり、頑張っても1日に3メートルも掘り進められなかったり、数十メートル掘っても何の水気も無かったり…困難を極めました」(内藤会長)
それでも内藤会長が諦めなかったのは、秩父の美味しい水を多くの人に届けたいという、創業以来の情熱があったからでした。
「だからとうとう掘り当てたときは、感動と安堵で胸がいっぱいでしたね」(内藤会長)

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秩父源流水社では、この古代水を、自噴している分だけ大切に採取しています。その量は、1日に10トン程度。他社の飲料メーカーなどが、人工的にポンプを使って1日数千トンも吸い上げるのに比べると、市場に流通している製品としては実にわずかな量だといえます。
「なぜなら、ポンプを使うと、水質や水脈が変わってしまう可能性もあるからです。秩父の豊かな自然を守るために、また古代水の素晴らしい水質を保つために、我々はこの方針を徹底しているのです」(内藤会長)

水質、水量、掘り当てることができた奇跡…、どれをとっても大変貴重な古代水。
これが、梅林堂のなま水ようかんと出会ったときに、従来の味を超越する美味しさが生まれました。

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「水には個性があります。美味しい地下水でもカルキ入りの水道水でも、冷やすとあまり差は感じられませんが、常温に戻すと違いがとてもよくわかります。人によって軟水が好きだったり、硬水を飲み慣れていたりしますから、善し悪しの問題ではないのですが、料理に使う場合は相性がすごく大切になります。なぜなら、どの水を使うかで美味しさが全く変わってくるからです。だから古代水のことも、活かしてくださる方が必ず現れると信じていました。今回、梅林堂さんのなまみずようかんとの相性が抜群だったと伺い、とても嬉しく思っています」(内藤会長)

この古代水の良さを職人の技で最大限引き出したからこそ生まれた、なまみずようかんのまろやかさや、のどごしの良さ、甘さのキレ。そして、水に含まれる不純物が極めて少ないことによって、豊かに出せた小豆本来の風味…。梅林堂が力を尽くして創り上げたこの美味しさを、皆様にもぜひ味わっていただきたいと思います。

その年で一番美味しい小豆。その風味を最大限に引き出す

さて、梅林堂のなまみずようかんで使用する小豆は、品種を毎年更新しています。小豆は同じ品種でも、その年の気候などによって、味の出来が変動するもの。そのため小豆の収穫期である10月頃になると、全国の産地へ出向き、なまみずようかんに合う最高の品種を探し出すのです。

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そして、その小豆の美味しさを最大限活かすために、加熱する回数を減らした、特別な製法で創ります。昔ながらの水ようかんであれば、まず小豆の皮を取り除いて中身だけ取り出した「生あん」をつくった後、火にかけて砂糖と水を加えて練り、「こしあん」をつくります。

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そして、再度加熱しながら寒天などの凝固剤とあわせて容器へ充填して固め、さらにまた熱を加えて殺菌します。しかし、なまみずようかんは、生あんから直接ようかんの生地をつくることで加熱の回数を減らし、殺菌も特別な技術を用いて低温で行います。これが“なま”と呼ばれる理由。熱による小豆の傷みを最小限におさえられるため、食べた瞬間ちゃんと小豆の濃い風味がする、上質な美味しさが出来上がるのです。

ふわっと、とろけて広がる驚きの食感
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もうひとつ、なまみずようかんの美味しさに欠かせないのが、独特のやわらかな口どけです。これは職人が、寒天を使った昔ながらの水ようかんとは全く違う、新しい美味しさを追求しようと試行錯誤したもの。なまみずようかんならではの濃い小豆の風味をより感じてもらうために、風味を閉じ込めてしまうこともある寒天は使わず固めることにしたのです。採用したのは、洋菓子にも使われる特別な植物由来の素材。生あんや古代水、加熱とのバランスが最良になるまで、専門メーカーにオーダーメイドで試作を繰り返してもらった梅林堂専用の素材です。なめらかだけれど、わずかにエッジが立っている繊細な食感。寒天と違って口の中ですぐ溶けるため、小豆の風味が口の中に豊かに広がります。普段から、寒天よりもぷるん、とろんとしたゼリーなどのゼラチンのお菓子に慣れ親しまれている、若い世代の方にもおすすめの食感です。

素材を操り、美味しさを突き詰める職人技
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小豆、水、凝固剤と、最高の素材を揃えた、なまみずようかん。しかし、それだけで美味しく仕上がるわけではありません。お菓子は生き物。そのときの気候や個体差によって、全く同じように作っても仕上がりに差が生じます。その差を無くし、全てを最高の美味しさにするために、梅林堂では機械任せにせずに、職人が熟練の技で巧みに創ります。

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例えば加熱時間も、ヘラを混ぜる手の感覚や沸騰する泡の大きさ、立ち上がる香りで見極めて、その時々で微調整しています。また、生あんに水や砂糖を混ぜるときに洋菓子用のホイッパーを使うなど、常識にとらわれず柔軟に工夫し、美味しさを追求しています。

ありそうで無かった、小豆に合うサッパリ汐味
なまみずようかんには、もう一つ、珍しい塩の風味で注目を集めている
「汐なまみずようかん」がございます。

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使っているのは、伊豆大島産の最高級の塩。海水をくみ上げ、天日干しして結晶化させるという、大変手間のかかったものです。ミネラル成分が豊富なため、味はまろやか。おかげで汐なまみずようかんも、決してしょっぱくなく、ふわっとさわやかで、良い塩梅に甘さが引き立っています。塩の風味が映えるよう加えた、あっさりした白あんの効果で、見た目も涼やかな一品。口に含んだ瞬間、やさしい味わいなのに「あっ!」とインパクトがあり、かつ、小豆の味との絶妙なハーモニーを楽しめる新しい美味しさです。

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一度食べたら虜になる、新しい水ようかんの形。

小豆そのものをリアルに感じる豊かな風味に、ぷるんと溶けてさっと広がるやわらかな食感。「なま」と銘打つに相応しいこの味わいは、幅広い世代の方々に愛される新しい美味しさ。ぜひこの夏は、なまみずようかんで、涼をとっていただけますと幸いです。ほっと安らぐ、さわやかなひとときをお約束いたします。

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