書家・⽂字⽂化⽂筆家 宇佐美志都氏と対談(2023.11.14)

ふれあい

年間800万枚以上販売されている「やわらか」のロゴを揮毫してくださった書家・⽂字⽂化⽂筆家 宇佐美志都⽒と当社社長 栗原良太が「アートと経営・そのエネルギーの源」について対談。

2023年11⽉14⽇(⽕) 梅林堂(熊⾕市)箱⽥本店にて書家・⽂字⽂化⽂筆家 宇佐美志都⽒と当社社⻑ 栗原良太が2回⽬となる対談を⾏いました。

梅林堂対談企画第3弾となる今回は⼈気商品「やわらか」の⽂字を揮毫してくださった書家・⽂字⽂化⽂筆家 宇佐美志都⽒と対談。アートと経営のエネルギーについて語り合いました。(2023年11月14日(火)に梅林堂 箱田本店にて)

◆書家・⽂字⽂化⽂筆家 宇佐美志都⽒
福岡県・北九州市出⾝
書家・⽂字⽂化⽂筆家。福岡教育⼤学特設書道科卒業の後、漢字学者・⽩川静博⼠の漢字⽂化研究機関(⽂字⽂化研究所)より、⽂字⽂化認定講師を拝命。2009年ロンドン芸術⼤学(セントマーチン校)留学。官公庁・企業等の出版物・書籍・CMなどの書揮毫、漢字の成り⽴ちを全国で講演してきた活動を基盤に、漢字の成り⽴ちを解説するYouTubeを配信している。加えて、「墨を磨って書く」ことの啓蒙、2014年より、活動の拠点を⽶国(シアトル)にも置き、在外⼦⼥(漢字・⽇本語)教育⽀援活動も⾏なっている。
宇佐美志都⽒HP https://www.shizuusami.com

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「やわらか」のロゴを揮毫してくださいました。
2010年「やわらか」のやわらかさを表現するのに、「にじみ」や「かすれ」で表現。割って⾷べた時のサブレの特徴な割れ⼝のギザギザを「わ」や「ら」の擦れた感じで表し、でも「⽣」だからしっとりしているのを「や」のうるおった筆づかいで書きました。
「やわらか」の味を私の腕と感性を使って梅林堂さんの思いを書きました。
(2012年第⼀回対談 宇佐美志都⽒)

対談内容
♦「やわらか」の揮毫について

まずは、「やわらか」を何枚も⾷べました。感じたことは、やわらかの表⾯の包まれた感触と、割った時の中の感触や断層が、墨の塊の構造と同じこと。両者ともに、外と中の役割がありますね。墨を磨ると、幾多の粒⼦の結集で、ひとつの墨が成されていることが如実に分かるのですが、同じく「やわらか」にも、その無数な味の粒⼦を感じました。この書には、「やわらか」が作り上げられる過程の中で、数字では語ることのできない作り⼿のこだわりの部分をも、書で⽂字化し伝えたいと思い、書に向かわせて頂きました。

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冥利に尽きるお⾔葉有難うございます。
当初は洋⾵サブレを造ろうとしたのですが実は製法はお饅頭なんです。和菓⼦の製法ならではの繊細な味をご理解をいただき、書で表現された事。またそのこだわりがお客様に感じていただいていると思うと⼤変嬉しく思います。そして今では年間800万枚販売される⼤ヒット商品になりました。
やわらかは、お饅頭、そして埼⽟の⼤地、お菓⼦は袋に詰めたお⺟さんの⼼のあたたかさ、そんな思いで造らせていただいております。

♦アートと経営のエネルギーについて

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アート活動のエネルギーはどこから⽣まれるのか。様々なご活躍をされて、更に各分野で発信されていてそのパワーは素晴らしいと思います。
私はお菓⼦を造る時に商品や商品名を考える際にすごいパワーを使います。この掻き⽴てているものはいったい何なのか。宇佐美さんは⼈⽣や経験の中で掻き⽴てられるものが何なのか意識したことはありますか。

私は「追及」、「執念」だと思います。
⽂字にはそれぞれ成り⽴ちがあり、それは⼀遍の物語のようです。幼少期の時は整正美を学び、その過程の中でやがて、なぜ⽂字の“あ”はこの形になったのだろうと深く不思議に思うようになりました。「あ」は「安」から作られた⽂字で、「安」は、ウかんむりで「屋根のあるところ」を表わし、その屋内に「⼥」が居る象形、つまり⼥性がいることを「安」と意味付けたのです。その状態は、安らか、安⼼ということです。こういった事を知ると、もっと追及したくなる。その追及を、ある種執念とでもいえるほどに続けている、その核を持っていることが、エネルギーの源泉かと思います。追及し続ける執念は、もはや誇りでもあります。

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私もお菓⼦を美味しくする事を常に追求をしています。もっと美味しくするために⽇々探求・磨きをかけています。それが商品に対して責任もあると思っています。どこまで追求すればいいのだろうと思う事もあります。
またお客様や従業員の幸せがエネルギーの源だと思います。
何か今よりも少しでも幸せになってもらえればいい。
そして、誰かに喜んでもらえる⾃分になる。あの⼈がいて良かったと⼀⼈の⼈でも思ってもらえるような⼈になろうと伝えています。その⼀⼈⼀⼈が集まればきっと⼤きな幸せに繋がると信じています。

味を完成させ販売しながらも、さらに探求・磨きをかけていく歳⽉は、お菓⼦と会社が、お客様と共に歩んでいる軌跡でもあり、共に更に躍進している過程。その間にも、笑顔で満ちたり、時には何かご意⾒を賜ったりすることがあるかも知れませんが、それらは双⽅⼀体となった素晴らしい道中だと思います。また、エネルギーはどこからと⾔うと、「⾷らう事」「⾷す事」だと思います。それは相⼿を、⾃分の体に⼊れる事、⼼に⼊れる事。ただ会って相⼿と「話す」のではなく、相⼿を⾷べる勢いで話し合う事。そこの部分を、本気で話し、受け⽌め合えれば、次のエネルギーに繋がると思っています。

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今回の対談をさせていただき、共感をしいろいろ学びがありました。
お菓⼦を作る事と作品を作る事のエネルギーについては、共通する部分があると気づきました。
宇佐美さんは素晴らしいパワーをお持ちの⽅で常に理念・哲学もちながら活躍されているのだと思います。これからもご活躍をご祈念致します。

♦お菓⼦のまごごろ ⽣サブレ やわらかゴールドプレーンの思い
思いを込めて造る美味しいお菓⼦。そこにどんな思いがあるのでしょう。ふと胸に⼿を当ててみるとそれは、「お⺟さんの⼼のあたたかさ」でした。造り⼿の⼼の奥底にそんな気持ちが⾒えてきます。お⺟さんの愛に包まれすべての⼈が笑顔になりますように。という思いを込めて⽇々お作りしています。浅炒りきなことバターの⾹り引き⽴つ⽣地で包んだホワイトチョコのバランスが⾷べたらやみつきになる⽣サブレです。⼤切な⽅への贈り物に⼤変喜ばれています。
https://www.bairindo.co.jp/category/YAWARAKA_GOLD/

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♦株式会社 梅林堂とは
元治元年(1864年)創業。お菓⼦のおいしさを追求しつ創意⼯夫を加えながら、埼⽟・群⾺・東京多摩地区 全37店舗展開。先あじ、中あじ、後あじ。⾵味、余韻。そのどれもが梅林堂ならではの⾊彩。お菓⼦作りの技術や技能を磨き続け邁進している。箱⽥本店・北本東間店・菖蒲店・東浦和店では絵画、書道などを店舗に飾り、様々な分野の芸術家の⽅も応援し続けています。

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